2015年9月30日水曜日

異なる文化を尊重し合える豊かな社会づくり -多文化共生の重要性-

YOKE岡田理事長との面談にて(筆者:左)

明治学院大学社会学部 社会学科 丁 飛(てい ひ)さん(中国出身の留学生)
(2015年8月~9月プログラムに参加)
  
 異なる文化を尊重し合える豊かな社会づくり -多文化共生の重要性-

 私は中国・上海の出身で、2011年に来日し、今年で4年目を迎えました。最初、日本に留学にやってきて、コミュニケーションの力不足で、生活上の障害が起こったり、異なる文化における、生活習慣の違いが出てきたりしましたが、多くの日本人に助けられました。4年間の留学生活が私を大きく成長させ、これまで様々なボランティア活動をしてきました。そして、今度、YOKEが掲げている「日本人と外国人がともに力を発揮できる多文化共生の横浜」の実現に共感し、自分も支援を受ける側から、支援をする側になりたいと思い、インターンに応募しました。

 YOKEで研修させていただいた100時間は、多文化共生を中心にYOKE事業ヒアリングやYOKEが運営する鶴見区・南区・中区の「国際交流ラウンジ」が実施している『外国につながる子どもたちの学習支援教室』での学習支援ボランティアを体験しました。また、横浜市立港中学校、横浜吉田中学校の学校訪問を通じ、担当スタッフや学校の教員の方々に、広くヒアリングなどを行い、教育現場において、実際に抱えている問題などを学びました。「国際教室」では、外国につながる子どもたちに勉強を教えるだけではなく、一緒にご飯を作ったり、子どもの悩み相談をしたりしました。

 「国際交流ラウンジ」の学習支援などに実際に関わって、アジアを中心とした子どもが一番多いと感じました。彼らは親の仕事上の関係で、日本に連れられてきて、日本語の五十音図すらわからない子どもも少なくはありません。「生活用語」と学校の授業で使われている「学習用語」の習得は子どもにとって、やはり難しいと感じました。

 外国につながる子どもたちはやはり、学習面や生活面など、様々な問題を抱えてます。しかしながら、YOKE、学校のスタッフや教員、ボランティアの方々の努力は子どもの支えとなり、非常に大きな存在だと思います。 この度の研修で得た経験や知識などを、今後の勉強や生活につなげていきたいと思います。

 100時間の中で、たくさんの機会をいただき、本当にありがとうございました。 

2015年3月30日月曜日

外国につながる子どもたちの学習支援から見えたこと


外国につながる子ども達のための学習支援の様子
@みなみ市民活動・多文化共生ラウンジ
(※筆者:写真左から2番目)



フェリス女学院大学国際交流学部国際交流学科 本荘 祐奈さん
 (2015年2月~3月プログラムに参加)  

「外国につながる子どもたちの学習支援から見えたこと」  

 私は国際協力の子どもの教育支援の分野に興味を持ち、これまで海外・国内でのボランティアをしてきました。そして今度は自分が運営側に立ってその取り組みや苦悩を、多文化共生事業の一環として外国につながる子どもたちのための教育支援に関わっているYOKEで学びたいと思い、インターンに応募しました。

 YOKE事業ヒアリングやYOKEが運営する国際交流ラウンジでの学習支援の体験から、外国につながる子どもたちが抱える二つの問題を学びました。一つ目は言語の問題です。日常生活の中で自然に身についていく「生活言語」に比べ、学校の科目などで使用される「学習言語」の習得は困難で、子どもたちは学校の授業になかなかついていく事ができません。二つ目は、日本社会でマイノリティ化される子どもたちが自分の文化に自信を失い、ありのままの自分でいられる「居場所」を失っているという問題です。これらの問題を克服するため、ラウンジでの学習支援はマンツーマンで一人ひとりに合った学習を行い、また子どもたちの母語スタッフを置くことで、母語での会話が可能になり、ありのままでいられる「居場所」が作られています。しかし、自分の言語の母語スタッフがいない子どもも中には存在します。この子どもたちの支援の手助けになればと考え、私は自分の大学で、子どもたちの母語を学ぶ学生に学習支援ボランティアを呼びかける提案をし、具体的な企画や呼びかけのチラシ作りなどを行い、インターンシップの最終報告会でこのことについて提案をしました。そしてこの企画が通り、2015年度から大学でボランティアを募集することが計画を進めることになりました。このプログラムの実現までに様々な苦悩がありましたが、学習支援の担当者の方々からのアドバイスをいただき、また研修時間外も資料を読んだり、内容を見直ししたりしながら実現に至りました。

 このように、大学と国際機関をつなぐ役割の達成感も得ることができました。この100時間インターンシップで学んだことを生かしながら、これからも私は子どもの教育支援へ、自分ができることから貢献していきたいと考えています。

 今回関わった多くの方々に感謝したいと思います。本当にお世話になり、ありがとうございました!

支援を受ける側から支援をする側になる100時間

「YOKE森田理事長との面談にて」 (筆者:左側)
横浜国立大学 経営学部 経営学科 曺 正鎬(ジョ ジョンホ)さん(韓国出身の留学生)
(2015年2月~3月プログラムに参加) 

「支援を受ける側から支援をする側になる100時間」 

 私には従来、国際機関・国際的な事業に関わりたいという目標がありました。国際機関で働くこととはどういうものなのか、直接に体験できるインターンシップがあることを偶然に知り、応募することにしました。このインターンシップに応募した理由は支援者と外国人との間に接点を作りたい、支援を受ける側から支援をする側になりたいと思ったからです。

 100時間のプログラムの研修内容は主にYOKEの事業ヒアリング、多文化共生事業、国際協力事業等がありました。その中でも私はYOKEでの研修テーマを「日本語学習支援事業と関わるグローバル社会における日本語教育」とし、力を入れました。このテーマにつながる具体的な体験としては、日本語ボランティア研修、教室実習型日本語研修、YOKE日本語教室(ビジターセッションを含む)などで実際に日本語教室の現場を見学し、参加しました。それ以外にもYOKEの多文化共生事業として、中区・南区の国際交流ラウンジで「外国につながる子ども達の学習支援教室」に参加し、実際に外国の子ども達(アジア・中東地域)を教えました。また、外国人中学生・学習支援のボランティア講座、JICA横浜・研修生と市民の交流会などにも参加しました。

 このような実践的な研修からYOKEの事業理解はもちろん、これから外国人のさまざまな支援をするためには一人ひとりのサポートがとても重要だ、ということを学びました。そして、外国人の私でも外国人のためにできることはいろいろあることを学ぶことができました。むしろ、外国人だからこそできることもたくさんあると気づくようになりました。また、国際交流に関する視野を広げることと、日本社会の一員として事業に参加することができました。

 この度の研修で学んだ貴重な気づき・思いを今後の自分の生活にもうまく生かして成長していきたいと思います。また、このような良い機会を他の人々にも紹介したいと思います。YOKEの皆さんをはじめ、たくさんの方々にお世話になりました。本当にありがとうございました。