2016年3月30日水曜日

将来の私を変えた100時間

外国につながる子どもたちの学習支援を体験
@みなみ市民活動・多文化共生ラウンジ
明治学院大学 心理学部・教育発達学科  飯田友希 さん
 (2016年2月~3月プログラムに参加)  

将来の私を変えた100時間

 私は将来、小学校の先生になって、外国につながる子どもたちをはじめとする全ての子どもたちの多様性を尊重できる授業・教室づくりがしたいと考えています。これまでの小学校でのボランティアを通して、多様な子どもたちのニーズに応えるための知識や経験が足りないと感じ、この研修への参加を希望しました。

 今回の研修では『教師になったら取り組みたい、外国につながる子どもたちの学びを支える工夫を考える』をテーマに設定しました。

 具体的な研修内容は、1.YOKE事業のヒアリング、2.現場活動への訪問・参加(1)外国につながる子どもたちの学習支援の体験(みなみラウンジ、なかラウンジ)、(2)3つの日本語教室(YOKE日本語教室、実習型研修、ボランティア育成講座)への参加・運営補助・議事録作成、(3)よこはま国際フォーラム、EPA交流事業の運営補助でした。

1.「YOKE事業のヒアリング」では、教室で実践できる支援を考えるために、「やさしい日本語」と「学習言語と生活言語」の2点について重点的にヒアリングをしました。やさしい日本語については、平易な言葉の言い換えだけでなく、文章構造を大きく見直したり、必要な情報を追加したりするなど、読み手にとって本当に“やさしい”のかを吟味しながら情報を発信することの大切さを学びました。学習言語と生活言語については、日常生活に必要な言語と、教科学習に必要な言語のちがいを知ったうえで子どものつまずきと向き合うことが大切であることを知りました。これらのヒアリングから、やさしく伝えることに配慮しつつも、母語で学べる教材を用いたり、教える方法を変えたりすることで子どもが分かる場合があることを学ぶことができました。

2.「現場活動への訪問・参加」では、みなみラウンジ、なかラウンジでの学習支援を体験しました。言語での意思疎通ができなくても、ジェスチャーや表情などの非言語コミュニケーションで心を通わせることができることを、身をもって実感しました。子どもたちの学びを支えるために言語活動は必要不可欠ですが、言語を介さないコミュニケーションは、伝えようとする意思が強ければ強いほど子どもたちの心に響き、子ども自ら学ぼうとする意欲をのばすことができるのだと感じました。

 今回、自身で設定した『教師になったら取り組みたい、外国につながる子どもたちの学びを支える工夫を考える』というテーマについては、以上の研修内容によって考えを深めることができました。また、研修の中で学校現場で実践することの難しさについても知りました。 外国につながる子どもたちのつまずきについて、ヒアリングや子どもたちとの関わりを通して考えを深められた経験は、それまでの私の狭い視野を大きく広げてくれました。将来の自分の教員生活に必ず生きると確信しています。残りの学生生活の中で、より実践的な「学びを支える工夫」を考えていきたいです。

 最後に、私たち研修生を献身的にサポートしてくださった村井さんには、自身では気が付かなかった改善すべき点やわたしらしさとして大切にすべき点をご指導いただきました。今後も意識し、学生生活や、社会生活のなかでより一層磨きをかけていきます。YOKEの皆さまをはじめとした研修中お世話になった皆さま、貴重な経験をさせていただき、本当にありがとうございました。

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