2016年9月30日金曜日

自分自身とこれからの社会を見つめた100時間

最終報告会にてYOKE体験談を語る杉山さん

明治学院大学国際学部・国際学科3年 杉山 佳奈
(2016年8月~9月プログラムに参加)

自分自身とこれからの社会を見つめた100時間

 私はイギリスやイスラエルなどでの異文化体験、また紛争研究や海外における多文化共生に関する大学での学びを通して、異なった価値観を持つ人々がともに暮らしていけるまちづくりを考えていました。またアルバイトではインドレストランで働き、インド人の同僚が言語や行政面など、日本での生活に難しさを感じている現状を知り、これからの社会で自分が何をすべきか、横浜での多文化共生へのアプローチを自分のまちに応用できないか、という思いからインターンシップに応募しました。また、社会ってなんだろう?働くとはなんだろう?という純粋な疑問も応募動機の一つでした。

 100時間での研修内容は主に(1) YOKE事業に関するヒアリング、(2) ラウンジ学習支援教室への参加・運営協力、(3)イベントの開催準備・運営協力でした。また、実際のYOKE内での会議にも参加させていただきました。

 (1)YOKE事業ヒアリングでは、大学での学びと関連し、実際に多文化共生や国際協力等の分野で活動されている方々と、学生という立場を超えて実りあるお話ができました。率直な疑問に真摯に答えてくださり、各事業の抱える問題点やこれからの社会のあり方を一緒に考えることができ、達成感や今後のやる気につながりました。 (2) ラウンジ学習支援教室への参加・運営協力では、南区・鶴見区にあるラウンジを訪問し、夏休み学習支援教室やイベントのお手伝いをしました。実際に外国につながる子どもたちや子どもたちを支援するボランティアの方々とお話しできたことで、今まで考えていた外国人支援に対する見方が変わり、視野がさらに広がりました。ただ日本語を教えるという一方的なものではなく、外国につながる方々のニーズや、実際に何に困っているのかを具体的に把握しながらサポートすることの重要性を学びました。またボランティアの方々と子どもたちの交流を見学して、地域がいきいきしていると感じました。(3)イベントの開催準備・運営協力では、「夏休み地球市民講座」や「訪ねよう!横浜国際協力センター」、「国際機関キャリアガイダンス」など、以前は参加者として見てきたイベントを運営側として見つめ、様々な仕事を経験しました。業務を通して、イベントであっても会議であっても、どんな仕事も一人で行われるものではないこと、価値観や考えの異なる人々を理解してともに仕事を完成させていくことの難しさと同時に達成感も学びました。

 今回のインターンシップでの業務を通じて、働くことの楽しさややりがいを具体的に感じることができ、これからの糧と自信になりました。将来は誰かのために一生懸命に働くことのできる人間でありたいと思います。

 最後に、事務局をはじめとするYOKEの皆様、未熟な私でしたが、あたたかく見守っていただき、多くのご指導を賜りました。お忙しい中、お世話になりました。厚く御礼申し上げます。

2016年3月30日水曜日

将来の私を変えた100時間

外国につながる子どもたちの学習支援を体験
@みなみ市民活動・多文化共生ラウンジ
明治学院大学 心理学部・教育発達学科  飯田友希 さん
 (2016年2月~3月プログラムに参加)  

将来の私を変えた100時間

 私は将来、小学校の先生になって、外国につながる子どもたちをはじめとする全ての子どもたちの多様性を尊重できる授業・教室づくりがしたいと考えています。これまでの小学校でのボランティアを通して、多様な子どもたちのニーズに応えるための知識や経験が足りないと感じ、この研修への参加を希望しました。

 今回の研修では『教師になったら取り組みたい、外国につながる子どもたちの学びを支える工夫を考える』をテーマに設定しました。

 具体的な研修内容は、1.YOKE事業のヒアリング、2.現場活動への訪問・参加(1)外国につながる子どもたちの学習支援の体験(みなみラウンジ、なかラウンジ)、(2)3つの日本語教室(YOKE日本語教室、実習型研修、ボランティア育成講座)への参加・運営補助・議事録作成、(3)よこはま国際フォーラム、EPA交流事業の運営補助でした。

1.「YOKE事業のヒアリング」では、教室で実践できる支援を考えるために、「やさしい日本語」と「学習言語と生活言語」の2点について重点的にヒアリングをしました。やさしい日本語については、平易な言葉の言い換えだけでなく、文章構造を大きく見直したり、必要な情報を追加したりするなど、読み手にとって本当に“やさしい”のかを吟味しながら情報を発信することの大切さを学びました。学習言語と生活言語については、日常生活に必要な言語と、教科学習に必要な言語のちがいを知ったうえで子どものつまずきと向き合うことが大切であることを知りました。これらのヒアリングから、やさしく伝えることに配慮しつつも、母語で学べる教材を用いたり、教える方法を変えたりすることで子どもが分かる場合があることを学ぶことができました。

2.「現場活動への訪問・参加」では、みなみラウンジ、なかラウンジでの学習支援を体験しました。言語での意思疎通ができなくても、ジェスチャーや表情などの非言語コミュニケーションで心を通わせることができることを、身をもって実感しました。子どもたちの学びを支えるために言語活動は必要不可欠ですが、言語を介さないコミュニケーションは、伝えようとする意思が強ければ強いほど子どもたちの心に響き、子ども自ら学ぼうとする意欲をのばすことができるのだと感じました。

 今回、自身で設定した『教師になったら取り組みたい、外国につながる子どもたちの学びを支える工夫を考える』というテーマについては、以上の研修内容によって考えを深めることができました。また、研修の中で学校現場で実践することの難しさについても知りました。 外国につながる子どもたちのつまずきについて、ヒアリングや子どもたちとの関わりを通して考えを深められた経験は、それまでの私の狭い視野を大きく広げてくれました。将来の自分の教員生活に必ず生きると確信しています。残りの学生生活の中で、より実践的な「学びを支える工夫」を考えていきたいです。

 最後に、私たち研修生を献身的にサポートしてくださった村井さんには、自身では気が付かなかった改善すべき点やわたしらしさとして大切にすべき点をご指導いただきました。今後も意識し、学生生活や、社会生活のなかでより一層磨きをかけていきます。YOKEの皆さまをはじめとした研修中お世話になった皆さま、貴重な経験をさせていただき、本当にありがとうございました。

横浜の内なる国際化について学んだ100時間

外国につながる子どもたちの学習支援を体験
@みなみ市民活動・多文化共生ラウンジ


フェリス女学院大学 文学部英語英米文学科 大川 紫苑 さん
 (2016年2月~3月プログラムに参加)   

横浜の内なる国際化について学んだ100時間

 私は今までの留学や埼玉親善大使としての活動経験から多文化交流の素晴らしさ、楽しさを学び、国際関係に関心を持つようになりました。将来、日本と海外を繋ぐ、日本の国際化を支える職に就きたいという新たな目標ができました。私のこれまでの国際化のイメージには、日本から世界に何かを発信していくというものが強くありました。しかし、日本国内での国際化という言葉を知り、自分の目標実現にとって、まずは自分の住んでいる国の国際化の現状を学ぶことが大切だと考えました。このことから、在日外国人と日本人との共生に向けて様々な取り組みを行っているYOKEでのインターンシッププログラムに応募しました。

 100時間のプログラム内容は主に3つあり、YOKE事業ヒアリング、現場活動への参加、YOKE事業等の運営補助でした。その中で私は、YOKEが運営している国際交流ラウンジを実際に訪れ、外国につながる子どもたちと交流できたことが強く印象に残っています。なぜなら、現場職員の方々にお話を伺い、外国にルーツを持つ中学生との勉強や会話を通して、日本語が難しく、学校の授業についていくのが大変な生徒たちの苦労や努力を直接知ることができたからです。また、そのような生徒たちを全力でサポートしている職員やサポーターの方々の熱心さ、素晴らしさを感じました。そして私は、このような日本国内の国際化事情やそれに対する取組をもっと多くの人に知ってもらうことが大切だと気づきました。困っている人がいること、また、在日外国人や外国にルーツを持つ子どもたちの未来の大きな可能性などをまず知ることが、理解と協力、心地よい多文化共生につながると考えます。これは、この研修に参加するまでは国内や横浜の国際化事情をよく知らなかった自分だからこその気づきだと思います。

 今回の研修で得た貴重な気づきや学びをこれからの自分の人生にうまく活かしていきたいです。今後ますます国際化する横浜や日本、そして世界の一員としての理解、自分にできることを考える良い機会となりました。このプログラムの一経験者として、YOKEでのすばらしい経験や取組、そして学生や一般の方、誰もが国際協力に貢献できるということを他の人に広めていけたらと思います。あなたもYOKEで価値のある経験をしませんか?

 最後になりますが、YOKEの皆様をはじめ、お世話になった方々に感謝を申し上げます。本当にありがとうございました